陽子先生の農薬の話(基本編)
 
農薬の話 Vol.2 「害虫」
さて、前回に続いての農薬の話。今回は害虫についてお話します。
 
 お客様の相談で一番多いのはアブラムシです。ハダニ類はちょっと見つけにくいのでいても気づかない場合が多いようです。
アブラムシは少しなら手で捕殺したり、薄めたお酢をかける等でも対処できます。しかし放っておくと植物が弱るだけでなく、ウイルス等を媒介したり病気の原因になったりすることもあるので、やはり薬剤を使った方がよいでしょう。
 次いで多い相談が、カイガラムシです。カイガラムシは白いものから茶色まで数多くの種類がいますが、ほとんどの種類は
殻をかぶっていて薬が効きづらいので始めにブラシなどで擦り落とし、その上で専用の薬剤を使用した方がより効果的です。
(なお、カイガラムシは動かない種が多いので、薬をかけた後も死んでいるか分からない場合もあります。潰して赤い汁が
出るようならまだ生きています)

 その他に多いのが、ヨトウムシやアオムシの相談です。昼間に目にすることのできるアオムシ類と違ってヨトウムシは「夜盗
虫」と書くだけあって夜に活動するので見つけにくいです。その場合は、植物の根を傷めないように気をつけてまわりを少し
掘ってみると出てくる場合があります。
 その他、地中ではコガネムシの幼虫やネキリムシも見つかるかもしれません。ヨトウムシの場合は地上部が食害されますが、
ネキリムシなどは根をかじりますので、病気でもなさそうなのに「植物の元気がなくなった」とか「萎れてきた」というときはこの
ような地中の虫が原因のことも多くあります。この場合は地中に播く薬剤もあります。できれば植物を植え付ける前に土に混
ぜておくと、それらを防ぐことができます。
 
 その年によって発生する害虫の増減があるのか、相談も変わってきます。一昨年は害虫ではないのですが「タカラダニ」と
いう小さな赤い虫の相談がとても多い時がありました。皆さんも一度は目にした事があるかもしれませんが、コンクリート等に
発生する、アブラムシほどの大きさの虫で、つぶすと赤い汁がでます。これは蜘蛛の仲間で害はありませんが、ベランダなど
で洗濯物につくと気持ち悪いという相談が多くありました。コンクリートなどに苔が発生するとそこで繁殖します。
どうしても嫌な方は、蜘蛛用スプレーで退治できます。
 
 植物に異変があった場合、それが病気によるものか虫の仕業かを判断するのが大事です。ツツジなどの
葉が白っぽくかすれたようになるのは病気ではなく、大体がハダニのせいと思われます。たとえ薬剤を使っ
ても卵には効きません。1週間から10日程してもう一度散布した方がよいでしょう。
 また、私たちのハーブガーデンのオリーブも被害を受けましたが、カミキリムシやコウモリガの幼虫など木
に穴をあけて産卵する虫もいます。木の根元に木屑が落ちているのでわかります。穴を見つけたら針金など
を差し込んで殺すか、難しければカミキリムシ用のスプレーも販売されています。
 その他にもゾウムシの仲間やナメクジなど害虫は沢山います。いずれの害虫の場合も早めの発見が大切
です。(つづく)
 
農薬の話 Vol.2 「きほん」
3年程前から縁あって「住友化学園芸」の園芸相談員として、不定期にホームセンター等に勤務しております。植物の相談ももちろん受けますが、多くは虫や病気に関する相談が多く、どの薬品が一番適してるかをお話を聞きながら、お客様にお勧めすることが主となっています。とはいえ、ハーブを育てている事もあって一般的な農薬とは殆ど無縁の私でした。でもよく知らずに敬遠するのではなく、農薬の事も勉強してみたいと思い引き受けたのです。
 現在の家庭用の薬品というのはかなり安全基準が厳しくなっていますので、正しく使用すれば恐いものではありません。このグリーンレターをお読みの皆様は園芸のプロの方も多いと思いますので、ご存じの事も多いと思いますが、農薬に関しては初心者と仮定して基本的な注意点を述べさせて頂きます。
〇第一は薄めて使う薬品は必ず希釈濃度を厳守すること。
 (薄いと虫・病気に効き目が弱くなりますし、濃いと植物に薬害が出ることがあります)
〇第二はその薬品が使いたい植物に適用があるかということです。
 例えばアブラムシに対する殺虫剤は数多くありますが、花卉類ならこれ、野菜ならこれがいいと多少違います。どれも使って効かないという訳ではありませんが、薬品会社がそれぞれの植物を使って実験をして植物名を登録しているので、それを知って選んだ方がベターなのです。(適用表については箱に明記してある場合もありますが、分からなければお店の方に訊いて下さい)
〇第三は薄めた薬剤は作ったその日に全部使い切ること。言い換えればその日使いたい分だけ作るということです。残ったらまた来週というのは薬品の成分が変化してしまうので駄目なのです。その点、現在家庭用にはそのまま使用できるスプレー式のものが多く出回っています。一般的なお庭やベランダなどではそれの方が使い勝手がいいかも知れません。
 最後にどの薬品でも、高温下では植物に薬害が出たり雨が降ると薬剤が流れてしまうので、そういう時は避けて下さいね。そして念のためマスク等の着用をお勧めします。
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